障害者対象市場における急展開

投稿日:2019/03/13

前置き

ご無沙汰していますw
スキルアップに力を入れてなかなかこちらで記事を追加できてなかったですね….
しかしここ1年間で気になる動きがいくつかありましたので,いくつか例を企業別・障害別に挙げて現時点までの障害者市場への企業の参画とそのサービス展開についてまとめていこうと思います.

Google

●聴覚障害者向け
昨年2月頃に,2つの無料アプリを公開しました.「Live Transcribe(音声文字変換)」と「Sound Amplifier」です.
上記はいずれもGoogle Play Storeにのみ配布されているようですが,「Sound Amplifier」については日本版では配布していないようでした(USA版では存在する).

まず「Live Transcribe」について,こちらはほぼリアルタイムで音声を文字に変換するアプリです.
現行オンラインでアプリが機能するという制約があったり(しかしGoogle Pixelに限りオフラインで使用可能な新しい音声認識のシステムが導入されるようです),ベータ版として配布しユーザフィードバックを求めている状況ではあります.
筆者が音声認識のみで使ってみた感覚では,発声者の発音にもよりますがわりとよく認識している印象でした.しかし最初の変換が正しくて直後に修正変換されてしまい最終的に間違って表示されてしまう挙動がよくあるので,今後のユーザからのフィードバックと改善で改良されていくことを期待しています.

続いて「Sound Amplifier」ですが,これは単語そのままの意味で,スマホに接続されたイヤホンやヘッドホンのノイズ除去の調整が可能になるアプリのようです.日本版Google Play Storeではは付されていなかったので体験はしていませんが補聴器の中にはイヤホンとしてスマホと接続できる機種もあるのでそうしたところで活用できるかもしれません.
こうしたアプリはもちろん障害者向けに限らず健常者にとっても有用なアプリではありますね.

●視覚障害者向け
昨年5月頃にGoogleが年内に「Lookout」と言うアプリをUSA版Google Play Storeに公開すると発表しました.
USA版なので現在どうなっているのか筆者は正確に確認できていません….
「Lookout」とは,スマホのカメラを常時利用者の前方に向けることで,そこから取得される連続画像からそこに写っているものが何なのかを音声で利用者に伝えてくれるアプリのようです.
下にプロモーション動画があります.

しかし同様のアプリをFacebookやMicrosoftが2016年に発表おり,今後の競争による性能向上が期待されます.

上記のように複数のアプリを出してきたGoogleですが,聴覚障害者向けのサービスについて個人的に「Captioning on Glass」というGoogle Glassに文字起こしを表示させるサービスがあることを知っているので,精度向上した音声文字起こしアプリとスマートグラスとの提携が容易になる体制が整うことが待ち遠しいです.
【参考】
[1]グーグルは聴覚障害者向けアプリの提供で,アクセシビリティの向上に挑む | WIRED
[2]Googleの新音声認識はオフライン化されて高速に、Pixelで利用可能 | TechCrunch Japan
[3]Captioning on Glass
[4]Google,視覚障害者の目となるアプリを発表 周囲の情報を音声で通知 | JOINT

Microsoft

Microsoftは様々な問題に対しAIで解決するという総合的プログラム「AI for Earth」を発表していましたが,2018年5月に障害者を支援することを目的とした「AI for Accessibility」を追加拡大することを発表しました.

●視覚障害者向け
以前より音声ガイドによる視覚障害のサポートサービスを開発していたMicrosoftは,昨年の4月頃に「Soundspace」を公開しました.
周辺に設置された発信機であるビーコンを使用して周辺情報を音声で通知するシステムであるが,日本での導入は恐らくされていません.
なお,MicrosoftからもGoogleと同じく画像認識をもとに音声情報として通知してくれるアプリ「Seeing AI」が2017年に公開されています.
上記2つのアプリはいずれもiTunes Storeからのみインストールができるようです.

ほかにも同社が開発したHoloLensの物体認識機能を利用しての視覚障害者への音声通知を行うといった研究が多くなされています.

2017年以前にもパーキンソン病の手の震えを抑制する製品など様々に開発してきているので,ここに挙げきれませんがぜひ確認してみてはいかがでしょうか.
【参考】
[5]AIをか通用して障碍を持つ人々を支援 | Microsoft
[6]Soundspace | Microsoft
[7]Seeing AI | Microsoft

みえる電話

【図1】
クリックで拡大表示されます。

NTT

●聴覚障害者向け
「見える電話」が2018年からトライアルが実施され2019年3月1日からサービス開始しました.
これは電話の音声を文字起こししてアプリ画面に表示したり,自身の言葉を文字入力するが相手にはそれが読み上げされて音声で伝えられるという機能を持ったアプリです.
Google PlayやiTunes Storeからダウンロードできますが,docomoによるパケット通信契約が必要なようです.
【参考】
[8]みえる電話 | NTT docomo

OriHime-D

【図2】
クリックで拡大表示されます。

OryLab

●肢体障害者向け
ニュースにも取り上げられた「外出が難しい人の身代わりロボットによるカフェ」のロボット「OriHime-D」を開発しました.
自宅のベッド等にいながら遠隔で店内の様子を確認したりロボットを操作したりすることが可能になっており,カフェ以外にも通学にも使用する例があるそうです.
【参考】
[9]OryLab公式HP

その他

●視覚障害者向け
・点字のスマートウォッチ「Dot Watch」
Dot Watch

・点字ブロックからの音声ガイド「VIBLO by &HAND」
VIBLO by &HAND | &HAND公式HP

まとめ

2017年以前も多くのサービス・製品が出ていましたが,2018年に入ってからも多くの企業から提携・開発などを通して様々な障害者向けの製品・サービスが出ていました.
このように障害者向け市場での広まりが見え,IoT・ロボティクスやAIなどといった技術によって解決していく社会に入ろうとしている予感も感じ取れます.
一部海外のみの展開であるものもありましたが,こうした方法を日本でも導入して応用していくことも考えてみると良いでしょう.

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